クレバー・コミュニケーション -知的な笑いを生む 例えツッコミ会話術-例えの一撃 ふだん人と話していて、例えが上手で的確な人を、貴方はどう思いますか? その人にどんな印象を抱くでしょうか?
たぶん、殆どの人はこうだと思います。
頭がいい、頭がキレる、頭の回転が速い
説明が分かり易い、すごく納得出来る
説得力がある
ただの説明よりも面白い、楽しい
中には「口が上手い」とかもあるかもしれませんが、それはたぶん人格の問題です(笑)。基本的に、例えが上手な人は高評価だと思います。
例えが上手いと、これは大袈裟でなく本当に、たった一言・一撃で、相手からの評価を引き上げることができます!
・・・ とは言っても、なかなか実感しづらいかもしれないので、少しフレーズ実例を紹介します。
使える例えツッコミフレーズ集人の話を聞かない人
女性
男性
「Tさんは最近休みの日とか何してるの?」
「あぁ、休みの日ですか、最近テニス始めたんですよ、友達に勧められて。けっこう楽しいですね~」
「あ、そうなんだ~あ! わたしもね、最近スイーツ作りに挑戦してるのよー!」
「へぇ~ そうなんですか、凄いですね~!」
しばらく会話
「ふ~ん、食べ物にもいろいろ気を付けないといけないんですね~ わたし、何を食べたらいいですかね?」
「そうですねぇ、まあ野菜とか、魚とかですかね」
「ふ~ん、そうなんだ~あ、そういえばこの前ね、すっごいお魚が美味しいお店見つけたのよ!」
「・・・ あの、、(汗) なんか俺の話、モグラ叩きみたいに一瞬で叩き潰されてません!?これ1ゲーム500円ですからね」
「・・・ なんか俺の話、めっちゃ寿命短いですよね!?全部幼虫で叩き潰されてるような・・・ 一匹くらいさなぎとかカブト虫にさせて下さいよ!(笑)」
「あの、もしかして、小学校の通信簿で“人の話をまったく聞いてません”って書かれてたタイプですか!?“お母さんの方で注意してくれると助かります“ って書かれてました!?(笑)」
これを聞いた相手がどう思うかは、相手と場面にもよりますが、ただ大人しくしているよりは間違いなくおもしろいですし、頭の回転が速いと思われるでしょう。
会話を飲み込めていなく呆然としている人
「そう、だから、そういうときは〇〇を◇◇して、__しとけば大丈夫だよ、で、それ以外のときだけさっき言ったやり方でやればいいから」
「(無言でボーっとしている)」
「・・・ 今、フリーズしたWindows95みたいになってたよ」
「あ・・ すいません(汗)」
「Windows95」は、古いもの、性能が良くないもの、遅いもの等の例えに広く使えます。例えの一致感に加えて、久々に聞く懐かしさも相まって、笑いを誘います。
大きな差、違い
「わたし食べ物の味ってよく分からないんですよ~この前も焼肉行ったんですけど、安〇亭と叙〇苑の違いとかよく分からないんです~ 全然安〇亭で美味しいし~」
「え? マジで!? それって、ガリガリ君とハーゲンダッツくらい違うよ、あ、それも違いわかんないか(笑)」
勘違い
「え、インテル(イタリアのサッカーチーム:Inter)ってPCのインテル(Intel)と同じ会社ですよね?」
「は・・・?? 何それ本気で思ってんの!? お前それ、“アップル(アップルコンピューター)のスティーブジョブスってリンゴ農園やってるんですよね”って言ってるのと同じくらい阿呆だぞ!」
何かの違いを表すときに、日常でも例えはよく使われますが、こういうちょっとおもしろみのあるフレーズを言えると、納得されるだけでなく、ユーモアが加わり、インパクトがグッと増します。
紀元前から伝わる例え話話は飛びますが、実は、聖書の内容は例え話がとても多いです。創世記の神が地球を作ったくだりや、黙示録等は、ほぼ全て例え話です。
また、イエス・キリストの説話には、いつも例え話が使われていたようです。
「家と土台」「種を蒔く人」「良い羊飼い」「放蕩息子」等が知られています。
また、有名なイソップ寓話も、要するに全て例え話です。「アリとキリギリス」「北風と太陽」「すっぱい葡萄」等、有名なので聞いたことがあると思います。一つ紹介します。
[北風と太陽]
北風と太陽が、旅人から帽子を取る勝負をした。太陽が照り付けると、旅人はしっかり帽子をかぶり、決して脱がなかった。
北風が強く吹くと、帽子は吹き飛び、北風の勝ちとなった。
次に両者は、旅人の上着を脱がせる勝負をした。北風が力いっぱい吹くと、旅人は上着をしっかり押さえ、決して脱がなかった。
太陽が照り付けると、旅人は暑さに耐え切れず、自ら上着を脱いだ。
この話は、「物事に対して厳格に臨む態度」と、「寛容的に対応する態度」の対比を比喩で表しています。
また、「何事にも適切な手段があり、一方で上手く行ったことが、他方でも上手く行くとは限らず、しっかり手段を選ぶべきである」という意味も含まれています。
ただ単にそういう説明だけをしても、なかなか伝わりにくいですが、こうして分かり易い寓話にする事で、子供でも理解する事ができます。
はるか紀元前から現代にまで伝わる、聖書、イエス・キリストの説話、イソップ寓話等に、これだけ例えが使われていると言う事は、例えが人類に普遍の、相当強力で有効な手法であることを物語っていると言えるでしょう。
例えが強力な理由 では、何故例えはここまで、強力かつ有効なのでしょうか?
これは、書物や専門家で言っている人が見当たらなかったので、自分で深く考えてみました。
その結果、わたしの意見では、以下の3つが同時に含まれているからだと考えます。
意外性ありきたりで、予想とおりのことだけ言う人と、こちらが考えもしない、予想外で奇想天外なことを言う人だったら、やはり後者の方が、話していておもしろいと感じるはずです。
そもそも例え自体が、まったく別のジャンルに結び付けることなので、必ず意外性を含みます。
納得人が快楽を感じることは数多くありますが、実は、「新しいことを知る」「わからなかったことがわかる」「腑に落ちる」のは、かなり強い快楽です。
よく分からない概念を、例えで瞬時に理解出来るのは、とても気持ちが良い体験だと言う事です。
おもしろさ意外性と納得だけでも例えは成立し、強力ですが、そこに「おもしろさ」が加わると、更に強力になります。
まず、例えの飛躍感自体がおもしろみを生みます。
また、上記のフレーズ例では、なるべくおもしろい単語を使うことによりユーモアが加わっています。
また「ツッコミ」もおもしろさを生む要素の一つで、これが加わった形が「例えツッコミ」です。
“笑われる”と“笑わせる”の違い例えの良い所は、上記のポイントにもあるように、人を納得させ、気持ち良くさせると同時に、しばしば「笑わせる」ことが出来る点です。
「笑い」にもいろいろありますが、大きく見ると、「笑われる」と「笑わせる」に分けることができます。
例えば、ちょっと天然ボケ気味で抜けていたり、イジられたり、飲み会で道化師役を演じたりするようなのは、「笑われる」です。
タレントで言えば、(以下敬称略)狩野英孝、ジミー大西、出川哲郎、アンジャッシュ小島、ドランクドラゴン鈴木、フットボールアワー岩尾、山崎邦正、といった所でしょうか。(彼らはプロフェッショナルとしてやっていることは理解しています。)
一方、絶妙な、人が思いつかないような奇想天外なことを言うのは、「笑わせる」です。
第一線で活躍している芸人やタレントさんは殆どこちらです。
「笑われる」も勿論有効ですし、時折必要ですが、基本的にどちらになりたいかと言ったら、殆どの人は「笑わせる」だろうと思います。
例えは、それ自体が意外性や納得という要素を含んでいるので、「笑われる」と言う事がなく、相手を「笑わせる」と共に、一目置かれ、尊敬気味に見られることが出来る、凄いスキルです!
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